ここではサラリーマン(給与所得がある人)に焦点をあてて税金について考えたいと思います。
通常サラリーマンは会社で年末調整をしてくれるので確定申告は必要ありません。
ただし、副業をしている人は確定申告が必要な人も出てきますので気を付けましょう!
確定申告が必要な人とは?
サラリーマン(給与所得者)で確定申告が必要な人は下記の通りです。
- 収入が2000万を超える人
- 給与所得が2か所以上ある人で年末調整されていない給与所得とそれ以外の所得合計が20万/年を超える人
- 給与所得が1か所で給与所得以外の所得が20万/年を超える人
詳しく知りたい方は国税庁のHPでご確認ください。
簡単に考えると年末調整した給与所得以外の所得が20万/年を超えなかったら確定申告しなくて良いということになります。
給与所得以外の所得とは何ぞや!
所得は下記の通り10種類に区分されています。
所得種類 | 内容 |
利子所得 | 公社債や預貯金の利子、貸付信託や公社債投信の収益の分配など |
配当所得 | 株式の配当、証券投資信託の収益の分配、出資の剰余金の分配など |
不動産所得 | 不動産、土地の上に存する権利、船舶、航空機の貸付けなどから生じる所得 |
事業所得 | 事業から生じる所得 |
給与所得 | 給与・賞与など |
退職所得 | 退職によって受ける所得 |
山林所得 | 山林を伐採して売ったり、又は立木のまま売った所得 |
譲渡所得 | 事業用の固定資産や家庭用の資産などを売った所得 |
一時所得 | クイズの賞金や満期保険金などの所得 |
雑所得 | 公的年金等、他の9種類の所得のどれにも属さない所得 |
この中で副業で一番発生可能性がある譲渡所得・雑所得・事業所得だと思います。
次はこの3所得について説明します。
譲渡所得・雑所得・事業所得について
譲渡所得
資産(土地・株など)を売って得た利益です。
現在は非課税のNISA口座の人気がありますが、ここではそれは関係なしに株に関する税金について説明します。
株の売買をするときに銀行や証券会社に口座を開くと思いますが、口座の種類に気を付けて自分に合ったものを選びましょう。
- 特定口座(源泉徴収あり)
- 特定口座(源泉徴収なし)
- 一般口座
上記3種類ですが、一般口座は申告も税金計算も自分でするのでこの口座を選ぶ意味はありません。
特定口座の源泉ありは証券会社が利益を計算して税金を徴収して代わりに納税してくれるので、年間20万以上の利益が出る人はこの口座を選ぶとよいと思います。逆に源泉なしは計算はしてくれるけれど税金は徴収しないので自分で確定申告してくだいという口座です。年間20万円以下の所得は確定申告不要ですので年間20万円以下の利益の人はこの口座を選ぶと良いです。ただしマイナスになった場合は確定申告しておくとその損失が次年度に繰り越せますので、確定申告しておいてもよいと思います。
雑所得・事業所得
この2つは副業収入において区別は難しいですが、しいていうなら開業届を提出したら事業所得、してなければ雑所得でよいかと思います。
しかしながら収入額によっては事業収入として申告したほうが節税対策になってよい場合もあります。
2つの大きな違いは課税所得の計算方法です。
所得種類 | 計算式 | 備考 |
雑所得 | 収入-必要経費 | 赤字でも他の所得と相殺できない |
事業所得 | 収入-必要経費-特別控除※ | 赤字であれば他の所得と相殺できる |
※青色申告にした場合、最大65万特別控除
私の感覚では片手間の副業でしたら雑所得でしていくのが楽かと思います。事業主となりさらに青色申告にしてしまったら帳簿つけなど、いろいろ事務的作業も増えていきます。片手間から本業になるくらいになったら個人事業主または法人化を考え行くくらいで十分でしょう。
どの副業がどの所得にあたる??
では自分の副業はどの所得になるか。
これは単純で株の売買で得た所得は譲渡所得でそれ以外は雑所所得と考えてよいでしょう。ただし誰かに雇われて得た利益は給与所得となります。
最後に
よく副業はバレるといわれますが、なぜでしょうか?
それは税金でばれるのです。
会社員の場合、住民税は特別徴収が理由がない限り義務ずけられています。そして給与に対して徴収する住民税があまりにも高すぎると会社側の目にとまり。バレるというわけです。